やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証

7月19日(月)、山梨県果樹試験場で行われたやまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証書授与式に生物資源系列の果樹専攻生3名と教員1名が出席し、長崎幸太郎知事より認証書をいただきました。

 

この日は北杜高校でも35℃を超える猛暑となりました。

 

4パーミル・イニシアチブとは、2015年のCOP21でフランス政府が提案した地球温暖化対策のための国際的な取り組みです。

「パーミル(‰)」は1/1000を表す単位で、地球の土壌中の炭素量を毎年0.4%ずつ増やしていけば大気のCO2増加を止めることができるという考え方に基づく活動で、農業分野での実践が期待されています。

 

従来、CO2の吸収と言えば森林がその主役として注目されてきました。

けれども現在では、地球規模での炭素の循環について研究が進み、土壌や海洋の炭素量のコントロールも森林のそれと同様に重要であることが分かってきました。

 

では、どのようにしたら土壌の炭素が増えるのでしょうか。

1つは有機物を土壌に蓄えることです。

有機質肥料や樹木の剪定枝を粉砕したもの(木質チップ)を土壌に散布したりすき込んだりすることで、土壌中の有機質が増えます。

これは土壌を豊かにする効果があるため、農作物への良い影響が期待できます。

もう1つは炭を土壌に蓄えることです。

樹木の剪定で発生した剪定枝は従来焼却処分されることが一般的でしたが、これを炭に変えて土壌に戻すことで炭素を貯えることができます。

炭は分解されにくいため、長期間の炭素の蓄積が可能となります。

 

山梨県では、国内の自治体としては初めてとなる認証制度を立ち上げ、今回6団体と3個人が認証を受けることとなりました。

山梨県農政部長の坂内啓二様からの特別講義をきっかけに取り組み目標を立て、エフォート(目標)認証を受けるに至りました。

認証の対象は、生物資源系列の果樹園(約41アール)で栽培された果樹です。

 

今後は目標達成に向けて土壌への炭素貯留に取り組むとともに、認証ロゴマークを使用した農産物の販売やSDGsの学習に励んでいきたいと思います。

農政部長の坂内啓二様と。IMG_20210720_0002のサムネイル