2024年12月27日カテゴリー:

地域の昆虫について学ぼう

 北杜高校の敷地は約18ヘクタールあり、雑木林や水田、畑など、里山に特徴的な生態系が含まれています。これらの自然の中には多種の昆虫が生息していると考えられます。近隣にはオオムラサキセンターもあり、本校には昆虫について学ぶ好適な環境が整っています。

 

 

 生物資源系列の授業では今年、昆虫について学習する機会を設けました。

 「地域資源活用」の授業では、オオムラサキセンターを4月26日と7月12日の2回訪れてオオムラサキの生態について学習しました。北杜高校が所在している北杜市長坂町は旧来薪炭林利用が盛んでクヌギやエノキの雑木林が多く残されています。オオムラサキは国蝶として知られ、幼虫の時期はエノキの葉を食べ、成虫になってからはクヌギ等の樹液を吸います。この授業ではオオムラサキを地域の自然資源としてとらえてその生態を学びました。

 

 

 

 「果樹」の授業では農業の視点から昆虫との関わりについて学びました。今年はカメムシ類が全国的に大量発生し、北杜高校の果物も大きな被害を受けました。一方、トンボやナナホシテントウ、カマキリなど、害虫を食べる益虫も多く知られています。農業を考える上で、昆虫の生態を学ぶことは欠かせません。そこで昆虫標本作りをおこないました。標本を作ることで細部を観察することにつながり、形態や生態について学ぶことができます。7月22日に農場で昆虫採取をして薬品を使って固定しました。10月17日にオオムラサキセンターの富樫館長さんにご来校いただき、標本作りをご指導いただきました。その後2か月間乾燥をおこない、12月に一つの標本箱に収めました。

 

 

 また、夏季を通して果樹園で採集したカブトムシ約50頭をオオムラサキセンターに寄贈し、一部を展示していただきました。

 

 今後も地域の特性を活かした学習を展開していきたいと思います。