2025年3月18日カテゴリー:

ブドウの接ぎ木作り実習(the 3rd)presented by 須田葡萄苗圃

 今年もブドウの苗作りの季節になりました。

 

 生物資源系列の果樹の授業では、北杜高校OBの須田さん(笛吹市)を招いてブドウの苗木作り実習をおこなっています。
今年は3年目で、フランスの大学生も一緒に手伝ってくれました。
果物の苗木は一般に、病気に強い品種Aと食味に優れた品種Bをつなぎ合わせる「接ぎ木(つぎき)」という技術によって作られます。

 

 

 須田さんからブドウの接ぎ木の歴史とその方法についてレクチャーを受け、生徒達はフランス製の接ぎ木機「オメガスター」を使って接ぎ木を作りました。
この機械を使うと、2本の枝がパズルのピースの様にピタッとつながります。
切り口同士がすき間無く接触し、お互いが傷口を治そうとする生命力を発揮することによって癒合します。
別の命同士のお互いが治ろうとしてつながるというところが、どこか人間的な示唆に富んだ現象です。

 

 

 最初は慎重だった生徒達も、繰り返すうちに勘所をつかんで沢山の接ぎ木を作りました。
「接ぎ」→ 「癒合」→ 「発育」の3ステップをうまくクリアして、良い苗木になるのは3割くらいという歩留まりです。
癒合、発育はプロの須田先輩にお願いして、成功を祈ります。
うまく育った苗木は生徒1人に一本ずついただける予定です。
今年の材料はデラウェア。
生徒達が二十歳になる頃には、実ることでしょう。
酸っぱくても甘くても、美味しいはずです。